戸建住宅よりも集合住宅に多い建築構造の一つが、鉄骨造です。鉄骨造には重量鉄骨と軽量鉄骨があり、同じ鉄骨造でも特徴は異なります。
厚さが6mm以上の鋼材が使われたものを重量鉄骨造と言い、建物の柱や梁などに使用されます。厚みのある鋼材を使用すると柱や梁を少なくでき、建物内の空間を広く取ることができます。厚みがある鋼材を使うことで、耐久性を確保できるため、マンションや高層ビル、工場や商業施設などで使用されるケースが目立ちます。
6mm未満の鋼材は軽量鉄骨に区分されます。厚みにより強度に違いが出てくるため、一般的に3階建て以上のマンションやビルは重量鉄骨造が採用され、2~3階までの建物は軽量鉄骨になるケースが多いようです。
重量鉄骨は軽量鉄骨に比べて建材自体が重く、地盤がしっかりしていないと建物を建てることができません。地盤によっては改良を行ったり、基礎を築いたりする必要があります。そのため、地盤や基礎工事で建築費用や作業時間多くかかる場合があります。
一方、軽量鉄骨は建材が組みやすく、建築コストも抑えられます。賃貸アパートなど、コストパフォーマンスが求められる建物で軽量鉄骨が採用され、広さや間取りのアレンジが必要な体育館や大型店舗で重量鉄骨が使われます。
骨格材の厚さが厚くなるほど法定耐用年数も長くなるため、重量/軽量の区別だけでなく、鋼材の厚さと耐用年数についても確認してください。